大阪や京都など各地から法事のための集まったご家族。
おじいちゃんは大阪に住んでおられる。
「昨年はガンで死にかけていました。」そう笑いながら話しておられた。
僕が昨年の夏、棚行にお参りする頃にはそういえば体調がすぐれないと言っておられた。
それでも奥さんの法事はわしがしてやらないとという思いで、頑張って来られたのだそうだ。
体を支えてもらいながら歩く姿には、元気に僕を車まで見送って下さっていた数年前の頃の面影はない。
ガンを宣告された時にはものすごいショックだったそうだ。
それでもガンと向き合い、絶望を乗り越え、笑って生きておられる。
本人曰く「開き直った」とのこと。
「もうこんなんじゃいけませんわ。」
そう言いながら苦笑いするおじいちゃんに、
「だけど去年の夏よりは顔色がよさそうな気がしますね」
と僕は返す。
すると、
「そうでっか。夏におしょうさんが来られるころには、もっと良くなってますで。」
素敵な笑顔と共に、そんな力強い答えが返ってきた。
その意気ですね、しげおさん。
僕が逆に生きる力をもらっ気がする。
夏の棚行が今から待ち遠しい。
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山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
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