田舎者が、久しぶりに満喫した満員電車。
改札を出ると、地下街に靴音だけが響き渡る殺伐としたサラリーマンたちの行軍。
口元をぎゅっと結んだ人。眉間にシワを寄せた人。うつむき加減な人。何度もアクビを繰り返す人。
闇にでも吸い込まれるように消えていく。
そこには誰一人明るさや温もりなど感じさせる者はいない。…
そう思っていた。
しかしずっと観察を続けていると、ごく稀に現れるのだ。
表情そのものに笑みをたたえる、温かく柔らかな、そんな存在が。
誰に与えようとも思わず、ただその殺伐の中に歩いている。
誰かと向き合った時に笑顔で返すことは多くの人ができるかもしれない。
だが誰にも向き合わなくても、自然の中でそれを発することができる人はどんなに素晴らしいことか。
僕はそんな人になりたい。
本質的な自分に戻って、この傷つきを恐れる見えない鎧を脱ぎさって、ありのままの繋がりの中に身を置いていたい。
それはとても難しいことだとは思っているけど、誰もいない部屋の中でも、一人ドライブの時でも、無理することなく柔らかく温かい表情でいれたらって思う。
今日のスピケア講習も感動的だった。
教育人間学から考えるケアの哲学を教えて下さった西平先生。
音楽療法を中心にした精神保健と芸術療法を教えて下さった北本先生。
今回もまた僕がもどかしく抱えていた葛藤をほぐす、最高の気づきをたくさんいただいた。
ただただ感謝。
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山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
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