「この一生だけでは
辿り着けないとしても
いのちのバトン掴んで
願いを引き継いでゆけ」
最近、ぷっつりと糸を切ってしまうような人間関係をとても悲しく思う。
無縁社会とはよく言ったものだ。
もっとも切りがたき親子関係においてもそうだ。
親は子供に迷惑かけたくないからと、自分で無縁墓を探し、
「墓も見てくれなくていい。お前たちはお前たちで好きにやれ!」
子供は死んだ親の引きとりにさえ行かず、
「もう縁を切ってますから。」
どうやったら縁が切れるんだ。
教えてくれ。
僕はそう叫びたい気持ちでいっぱいだ。
親は子供に託すことをせず、子供は親から受け取ろうとしない。
それはお金じゃないんだ。
もっと大切なものがあるじゃないか。
もっと大切なもの。
それがなんなのか、僕にはわからない。
でも血が繋がってるならわかるはず。
僕たちの一生で辿り着ける境地なんてたかが知れてるのだろう。
子供達にそれを託してやらなければ、子供達はまたゼロからのスタートになる。
もしその自分の大切な想いや願いを託してしっかりと渡してあげたら、
あなたの人生で辿り着いたものを持ってスタートできる。
命は繋げば繋ぐほど、辿り着ける高みは上がっていかなければならないんだ。
じゃなきゃ命を残す甲斐がないだろう。
そうやって僕たちは今まで命を繋いできたはずだ。
言葉を話すことだってそう。
文字を書くことだってそう。
それを引き継いでいるから、今の僕たちがある。
でももっとも大切なものは他にあるはずだ。
それをしっかりと託してほしい。
それをしっかりと受け継いでほしい。
「愛だけを残せ 壊れない愛を
激流のような 時の中で
愛だけを残せ 名さえも残さず
命の証(あかし)に 愛だけを残せ」
中島みゆきさん、あなたの歌が心に響きます。
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山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
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