「こうじゅんさん、いつも見てます。」
最近よく声を掛けられる。
ブログ見てます。
新聞読んでます。
僕の知っている方からも、
僕の知らない方からも。
見て下さってるんだな～と思うと、すごくやる気がでるし、応援されてる気になる。
心強くもなる。
ただ、声に出して知らせてくれることがすべてではない。
「拝んでないときも拝まれている。」
東井先生の本を読んだ。
自分も同じ体験をして、しみじみそうだな～と感じた。
毎日学生時代通った通学路。
空気を切り裂きシャ～っと自転車を走らせていく。
じっと前だけ見ていたのか、朝の寝ぼけ眼でぼ～っとしてたのか・・・。
こんなところにお地蔵さんがあるなんて知りもしなかった。
その存在に気付いたのは大人になってから。
お坊さんになって間もない僕は、工事でお地蔵さんを移転したから拝んで欲しいと依頼された。
お地蔵さんは陰に隠れているわけでもない。
道路脇の良く見える場所にちょこんと、しかしさりげなく、自然と同化して立っておられた。
自分で魂を入れたからか、それ以後は車で道を通るたびに目に入るようになった。
お地蔵さんはいつもこちらを見て、手を合わせておられた。
僕も片手で拝みながら思った。
僕が見ていなくても、お地蔵さんは見ていて下さったんだ。
どんなに暑い日だって、
どんなに雨がよく降る日だって、
どんなにたくさんの雪に覆われていたって、
ずっと変わらぬ姿で、僕を拝み続けて下さっていた。
僕が拝んでいない時でも、拝んで下さっていた。
「いつも見てます。」
誰から声をかけられなくても、一人ぼっちだと思っていても、
必ず見ていて下さる存在がある。
そのことに気づくんだよ。
そうお地蔵様はおっしゃっている。
そんなもんだよ、人生は。
こっちが気付いていないだけ。
あらゆるものが力となって自分に向いている。
心を磨き、
ちゃんと気付きたい。
大切なことに・・・。
山地 弘純
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