もうすぐお盆がやってくる。
土、日、月と3日間で都会の棚行に行ってきた。
もともと田舎に住んでいたが都会に移り住んだ人たちばかり。
年に一回の家庭訪問。
各家庭の仏壇の前で、30分ほどのおつとめをする。
ひょっとすると迷惑に思っている人もいるのかもしれないが、多くの楽しみに待っていてくれる人たちがいる。
去年行った時は、娘が来年40になるのに嫁に行かないって嘆いていたのに、今年は嬉しそうに結婚式の写真を見せてくれた人もいる。
同じく去年まで結婚しなくて心配していた37才の息子さんの隣に座る女性を紹介して、「今年は家族が一人増えました」と嬉しそうに語った人もいる。
亡くなった娘さんの思い出話で、仕事で冷え切った手を温めるため、認知症のおばあちゃんの布団にもぐりこんでいたエピソードを涙混じりに語ってくれた人もいる。
去年まで元気だったのに、周りの仲良かった友人が亡くなって、一気に元気をなくしてしまったおばあちゃんに何か生きがいを見つけて元にもどしてあげたいと悪戦苦闘している話をしてくれた人もいる。
癌との苦しい闘病の話をしながら、「今日は田舎の話ができて楽しかったし、病気の話も聞いてもらってうれしかった」と言ってくれた人もいる。
今年は特にたくさんのお話をしたような気がする。
だんだんみなさんと顔なじみになってきたからだろうか。
嬉しいこと。悲しいこと。いろいろある。
来年はどんなお話を聞かせてもらえるのだろうか。
僕自身たいしたことは言えないが、楽しみにしてくれる人がいる限り、また行きたいなって思う。
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山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
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