14時46分。
梵鐘の響きの中で黙祷する。
目をあけて空を見上げると、雲一つない青空。
空は繋がっている。
こちらも、被災地も同じ空の下。
なのに気持ちが繋がっていない時があって、なんだか悲しい。
まだ震災は過去形じゃないんだ。
こちらは今日はいいお天気です。
福島のお天気はどうですか?
宮城の空は澄み渡っていますか?
あの日の空はどうでしたか?
こちらの天気はどうだったのか、僕はもう覚えていません。
空に向って、頭の中でこんな会話をしてみる。
風化させたい想いと、風化させてはいけない想い。
被災地の方の言葉がニュースで流れる。
「その日の状況をもう思い出せなくなっているのが悲しい・・・」
大丈夫。
忘れることはなくなることじゃないから。
自分の無意識の中にはちゃんと残っていて、それは人格とかいうものに積み重ねられていくるんだって。
忘れて行ったものだって、ちゃんと自分にくっ付いて行く。
そして忘れていく摂理の中で、それでも覚えていること。
忘れられないこと。
それはかけがえのない記憶。
亡くなった方々へ。
あなた方の生きたかったエネルギーを僕たちに下さい。
僕たちはそれを大切に生きて行きます。
The following two tabs change content below.
山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
最新記事 by 山地 弘純 (全て見る)
- 兵庫県新温泉町飲食店テイクアウト情報☆ エール飯にご協力を!! - 2020年4月20日
- うちは現在アナ雪ブーム真っ盛り - 2020年2月20日
- 仲間が琴浦町にある「東伯発電所」の壊れた風車の視察をしてきてくれました - 2020年2月19日