8月25日
午前中の檀務をこなし、長かったお盆行事も全て終えて、ついに僕と妻も夏休み~!
夜をめがけて旅立った先は神戸港。
「さんふらわあ」で大分へ。
僕は高校の修学旅行以来だな~。
この夜は船でお泊り。
こういう選択肢もあったんだと、友達を通じて情報が入ってきたのがきっかけだった。
個室もあって、そのコンセプトははキティールーム。
かわいいお部屋に、初めての二段ベッド。
子どもたちはそれぞれにお部屋がもらえた喜びで、テンションがあがりまくりだったね。
おやすみ~。
8月26日
おはよう。朝5時50分。
少し雨が降ってるけど、日の出が見れた~!やったね!
すごい風だ~。
フェリーの土産物屋で見つけた陰陽太極図のペアストラップ。
これは僕たち用に買うしかないって思って、早速買っちゃった。
寝てたら着いた~。大分だ~!
ここまでの運転が楽できた~!
大分は晴れてほしいという願いもむなしく、天気予報の通りになったね。
今回のメインであるおじちゃんおばちゃんのお宅へ向かう前に、ちょっとだけ「別府温泉地獄めぐり」に。
目的地に近づくと、すっごいモクモクと立ち上るケムリが!
すごいよ、なにこれ!こんなの見たことないよ!
怖がって嫌がる子供たちをなんとかなだめながら、なんとか「かまど地獄」へ。
アレルギーっぽい僕と次女は「のどの湯」でハアハアしたね。
人が少ないからか、ものすごく丁寧に説明してもらえたよ。
それからね、スタッフの方からこんなこと言われたんだった。
普段はもっとこの温泉は白っぽく見えるんだって。
こんなに綺麗な青い地獄が見れたのは、雨だったからなんだってさ。
「雨でよかったね」と言われて、僕はほんとにうれしかったな~。
たばこの煙を温泉の表面に近づけるとブワっと蒸気が上がって、みんなが思わず声を上げた。
写真も何枚も撮ってもらえたね。
別府温泉にきたど~!
約束の時間までもうちょい時間があったのでもう一つ地獄へ。
向かい側にあった「鬼山地獄」。
いきなり蒸気に包まれた地獄の釜の外で、不動明王様が守ってた。
一番怖がっていた長女も、本物の鬼とか地獄とかじゃなくて、温泉のことをそう例えているとわかってきて、少しづつ安心していったみたい。
ここはワニが飼われている地獄。
この子は赤ちゃんだけど、すでにこの風貌。
日本で初めて温泉熱を利用したワニ飼育をしているということだけど、地獄に鬼ならぬワニだとしても、とってもこわ~い。
すべてゆったりと見ることができた。
こんなに観光地各所が空いてるのは、今の「徴用工問題」「半導体部品輸出規制」「ホワイト国リスト除外」などを巡る日韓関係の冷え込みにより、観光客が激減したそうだ。
僕らは空いててラッキーだけど、観光業には大打撃。
どうなるんだろう。
今後観光客がもどってきたなら、「あの時はほんとラッキーだったよね~」って笑って言えるだろうに。
そして9時半頃に、おじちゃんとおばちゃんのお宅へ。
妻のお母さんの妹さん夫婦。
僕たちは10年ぶりの再会で、子供たちは初めましてだったね。
お寿司を食べに行ったんだけど、席は男女で分かれたよ。
男は二人で語り合ったさ~。
そしたらね、もう一つ雨でよかった~って心から思えることが判明したんだ。
おじちゃんは庭の剪定のお仕事が詰まっていて、ほんのちょっと顔見るくらいしかできないかもしれなかったんだって。
だけど雨になってお休みになったから、安心してゆっくり会うことができたって笑顔で話してくれた。
晴れなくてがっかりした気持ちがあったのに、雨でよかったと思えることが二つも続いて、僕は気持ちがゼロリセットできた。
こんな素敵な采配もあるんだねって心から思えたよ。
名残惜しいけれど、もう行くねと、おじちゃんおばちゃんとお別れ。
「お元気でいてね。またね。」ってお互いに。
子どもたちのお楽しみ第一弾。
水族館「うみたまご」へ。
コンパクトだけど楽しめる水族館だね。
女性陣はネイルするんだってさ。
雨は小雨だけど、高崎山でお猿に会うのは今回はやめとこうか。
別府湾を背中に臨み、パシャリっとな。
今夜は杉乃井ホテルへ。
チェックイン。
なんなの、このホテル。凄すぎでしょ。
僕は未だかつて、こんなエンターテイメント性のあるホテルに泊まったことはないというくらいのスケールだった。
水着着用の家族一緒に入れるアクアガーデンでは泳いで、光のショーを見て、ワイワイキャーキャーと楽しんでさ。(写真は旅ログより転載)
そのまま男女に分かれて、水着を脱いで裸になって棚湯に入り、夜景を見ながらほっこりくつろいでさ。(写真は旅ログより転載)
カジュアルなバーでちょっと一杯喉を潤してさ。
ものすごいスケールのイルミネーションを帰り道に通ってさ。
ほんとに朝早くから夜遅くまで遊んだ一日だった。
8月27日
おはよう。今日も雨だね。
予定どうしようかな~。
朝食後、長女の体調も不良に。時々あるんだよね。
だけど妻が土産物屋に行っている間に回復したみたい。
候補にしていたラクテンチ(遊園地)も、アフリカンサファリも、ハーモニーランドも、雨じゃそんなに楽しめないかな~。
とりあえずもう一つだけ地獄に行ってから考えようと、「血の池地獄」へ。
ここはセルフタイマーでパシャリ。
ほんとに血の池みたいだね。
妻は、これも目的にしてたよ。
皮膚病に効くという「血の池軟膏」は血の池地獄の鉱泥が主成分として使われている。
小雨だし行ってみようかと、子どもたちのお楽しみ第二弾へ。
サンリオキャラクターパーク『ハーモニーランド』にやってきたよ。
キティキャッスルの前で記念写真。
去年のシンデレラ城の思い出と重ねながら撮影したね。
室内施設を中心に楽しんだよ。
ちょっとした雨の止み間もあってよかったね。
最後にショーを見たいけど、予定時間がそろそろ迫るので、16時過ぎにハーモニーランドを後にした。
三人とも楽しかった~って言ってくれて嬉しかったな。
明日大宰府天満宮と宗像大社にお参りする時間を捻出するため、その近くまで行って泊まっておくのだ。
だけど途中から雨がどんどん土砂降りに。
バンバン僕と妻のスマホに入ってくる緊急避難速報。
道路封鎖も始まって高速道路は大渋滞。
妻はどんどん不安顔に。
僕は西日本豪雨の時の経験から、ちょっとは心に余裕があったので、「大丈夫大丈夫」って和らげてた。
予定より一時間以上遅れてなんとか辿り着いた筑紫野市。
宿は素泊まりなので、先に『ラーメン暖暮』で晩御飯を食べる。
人気のラーメン屋さんとの口コミも、大雨のせいで出歩く人も少なくて、客足に影響してたのかもしれないね。
行列も覚悟していただけに、待たずに座れたことはラッキーだったな。
僕は切望していた豚骨ラーメンを食べれてご満悦。
妻は私の切望してたスイーツが叶ってないとご不満そうだっけど。
子どもたちが豚骨ラーメンを食べれるかが焦点だったけれど、3人ともが美味しい美味しいと言って食べてくれて、それも嬉しかったよ。
しかし、ラーメン屋さんを出ると道の向かい側にケーキ屋さんが!
妻の執念が実ったのだろう。。
こうして大宰府天満宮に車でわずか15分ほどの場所にある二日市温泉にチェックイン。
再びたたきつけるような強い雨で、駐車場にバックする際、サイドミラーがほとんど機能しないほどだった。
窓を開けてミラーを拭きながら、少しづつバックして入れた。
それでもこの「扇屋旅館」というひなびた温泉旅館はとてもよかった。
宿泊は貸し切りだったから、気を使わなくてすんだしね。
ふ~、なんとか着いた。やれやれだね。
一息つきながら、スイーツ食べてご満悦。
そして温泉を満喫。
僕らと入れ違いに日帰り利用客が出て行かれたため、お風呂も貸し切りだった。
あつ湯が最高にシャキッとして、なんだかすごく疲れを流してくれたような気がする。
さて、明日はどうなるかな~。
この辺りは危険地域になるんだろうか?
すぐそばまで来てるんだから、なんとしてもお参りしたい!
太宰府天満宮にお参りする頃には雨が少しは弱まってくれればいいんだけども。
僕は、そう願いながら眠りについた。
8月28日
夜中にものすごい雨の音で目が覚めた。
それからまたいつしか眠っていたけれど、6時過ぎには目が覚めた。
朝8時前まで寝坊していい設定だったのに。
妻ももう起きていた。
二人ともやっぱり雨の状況が気になっていたみたい。
スマホでニュースを見ると、九州北部の大雨は特別警報が出されていて、これからお昼過ぎまでが最も強くなるとのことだった。
「命を守る最善の行動をとってください」
その言葉が何よりも目に焼き付いた。
それに我が家からも心配してメールが入ってきている。
高速道路情報にアクセスしてみる。
するとこの僕らの泊まっている筑紫野から帰宅する方面のみ通行可能で、他方向へは全て封鎖されていた。
「まじか。ちょうどここが分かれ目じゃないか」
僕らは今日、太宰府天満宮にお参りして祖母と父の厄除けのお札を受けてくることと、三女神がまつられる宗像神社にお参りして我が家の三人娘の女神性を開いてくることを目的としていた。
ここまできて太宰府天満宮にお参りできないのか。
僕一人なら何度でもチャンスがあるけれど、5人で来れる機会なんて滅多にないのに。
今この機会じゃなきゃ。
ふー。と僕は息をはく。
今じゃなきゃ?
ううん、今じゃなくてもいい。
僕のアンテナがね、帰り道の方に向かえと言ってる。
今にこだわらなくてもいい。
それ以上に、
お参りできなかったこと。
たまたまこの豪雨に遭遇したこと。
この体験と心模様こそが、最高のギフトじゃないか。
どうやら今回はタイミングじゃなかったみたいだね。
また来よう。
またみんなでの楽しみとして置いとこう。
6時半前、みんなに告げる。
「よし、帰ろう。勇気ある撤退だ。」
「さー、いますぐ帰るぞ~。起きて起きて~。」
状況の全くわからない三人娘は呑気なものだったけど、不安を煽りたくなかったし、楽しい最後のドライブへと誘ったつもり。
宿のおばちゃんもびっくりの「時間前倒しチェックアウト」をして、慌ただしく出発した。
車に乗り込んですぐに、懸念したことが二つあった。
この筑紫野インターが封鎖される前に高速道路に乗れるだろうか。
ガソリンが心許ない。高速道路に乗る前にちゃんと補給できるだろうか。
メイン道路にでて、左にいけばすぐに高速の入り口が見える。
だけど右にスタンドが見える。
高速方面の道の渋滞具合を見ながら、右に行くことでかなりタイムロスになることが見て取れた。
とはいえ気持ちははやるけれど、遠回りしてでも入れていこう。
そう決めて、高速入り口と反対方面に曲がり、ガソリンを満タンに補給した。
その後グルっと道路を迂回して、高速道路入り口へ向かい、ゆるゆるとした流れを進んだ。
ようやくに、なんでこんなに入り口で渋滞していたのかわかる。
誘導する警備員の方が一台一台にどちら方面に向かうのかを聞いていたからだった。
Uターンか、GOか。
おお!すご~い!
僕らの帰り道には、まだ道がひらけていた。
それは闇の中に光の道が浮かび上がったような気がしたんだ。
筑紫野インターから高速道路に乗り込むと、ここが始発点になるので、しばらくはとても快適に走れた。
もちろん雨による速度規制はあったけれども。
ただし、それも長くは続かなかった。
インターでの車線合流渋滞。
強さを増してくる土砂降りの雨。
さらに追い討ちをかける事故渋滞。
いったいいつになったら福岡から出られるのだろうか。
それでも楽しく行きたいと、子どもたちに「しりとりをしよう」って提案して、盛り上がりながら運転できた。
三女にとっては初めてのしりとりかな?
最初はうまく答えられなかったのに、だんだんコツをつかんできて、しっかり答えれるようになってたね。
なかなかやるじゃないか。
外に見える大荒れの天候。
内に見える大盛り上がりの家族。
そのコントラストが僕を平静でいさせてくれたのかもしれない。
そしてついに、僕は三度目の「ヨシッ!」という達成感を心の中でつぶやいた。
一度目はガソリンを満タンに入れた時。
二度目は高速道路に無事入れた時。
そして三度目はこの関門海峡を渡った時。
これで危険ゾーンからは脱出したのだと一安心した。
とはいえまだまだ雨が追いかけてきているような気がして、この後もひたすら雨から逃げたっけ。
山口県の「鹿島PA」まで進んで、初めての休憩。
やっぱりここまで来るのにすごく時間がかかったな~。
おみくじロードで、「ま、しょうがないよね」と記念ショット。
そのまま朝昼兼用ご飯。まだレストランが開店してなかったこともあって、自販機利用。
ここで次女がカップラーメンをひっくり返して服にかけるというアクシデントもあったね。
次女は、こぼしたものを笑顔で片付けて助けてくれるサービスエリアのお姉さんの存在に、何かを感じたみたい。
「迷惑かけてごめんなさい」じゃなくて、「助けてくれてありがとう」の記憶になってくれると嬉しいな。
そんなこともあり、だいぶこのサービスエリアで長居をしたけれど、再び帰路につく。
広島を越え、岡山あたりまできたとき、雨は小降りやところによると止んでいるところもあって、雨からようやく逃げ切ったような感じがしたな。
ついには兵庫に入り、佐用インターから鳥取道を北上する。
そして夕方16時半頃に鳥取北のイオンにつくと、「無事帰ったぞ~」という安堵感が広がった。
自宅に帰るのを名残惜しみながら、買い物などで時間を潰した。
20時半、ようやく自宅に到着。
さすがに疲れたけれど、体の力が一気に弛んだ気がする。
最終日は予定して場所に行けなかったけれど、僕にとってはそれ以上の大きな大きな体験として、長く忘れられそうもない。
ってなわけで、2019年夏休みの「雨にまつわるエトセトラ」、ここに完結~!!
山地 弘純
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