我慢とは我の慢心のことを言う。
つまり自我執着を消し去れば、我慢なんてなくなるということ。
我慢。これは仏教語。
我慢しちゃダメ。我慢せずに吐き出せというのが最近の主流的な解釈だろう。
どうやっても自我を消せない西洋思想ではこうするしかないのだと思う。
しかし欧米の人にできなくても、日本人にはできるはず。
欧米人は自らを木にしか思えなくても、日本人には自らを森そのものと思えるマインドがあったはずだ。
なのに今、自我が肥大している。
我慢せずに吐き出す個人主義のはびこる中、吐き出せない人が苦しんでいる。
そんな奥床しい人たちに伝えたいことは、我慢しないというやり方以外に、我慢を消し去るという方法が成り立つということ。
そしてそれが本来の意味であるということ。
我慢があるということは、自我の高まりを知らせるあなたへの内なるメッセージ。
「あ、この感情。また自分守ろうとしてる。守らなくていいよ。大丈夫だから」
聴いては納得し、聴いては納得し、ゆっくりゆっくりと我を消していけば、盛り上がってくる感情の乱れがなくなっていく。
我慢のない姿を謙虚という。
我慢が謙虚へと姿を変えた時、今のままで満たされていたことを知る。
おかげさま。
「抑圧ははびこる」
ユングはそう言ったというが、確かにそう思う。
だから抑圧なんてしない。ただ静かに消火していくだけ。
(追記)
ちなみにこのやり方をするように、というわけではありません。
ただ、今は書き連ねているだけなのでご容赦を。
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山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
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