子供たちがいのちを学ぶために日曜日の納骨とした。
とてもいいお天気で暖かくて納骨日和だと思われた。
子供たちも一生懸命動物墓まで歩いて登り、一緒にお骨を埋めた。
動いていたものが動かなくなる。
温かかった体が冷たくなる。
火葬にして骨になってしまう。
骨は土に埋め、自然に還してあげる。いつか風になり光となるように。
もう二度と生き返ることはできないけれど、私達の心の中ではずっと生き続ける。
そんなことを愛犬空は自身の全てをつかって伝えてくれる。
デスエデュケーション。生と死の教育。
それは決して机上だけでは語れないもの。
我々はだれかの死と向き合い、自分らしく生きるとはどういうことか、自分らしく死ぬということはどういうことかを模索していく。
それは幼い時から学んでいくべきものなのだ。
子供だからお葬式に連れていかないとか法事に連れていかないとか、核家族重視で実家には寄りつかないとか、最近は学ぶ機会も少ないのだろう。
しかし親の看取りの前に祖父祖母があり、愛する夫婦の別れの前に親がありという段階があってこそ、人の生は深まるのではないだろうか。
もちろん順番通りなどないのだが、それでも幼い頃から死を学ぶ機会を大切にしないことはとてももったいないと思う。
のぞみ、まゆ、そうた、あい。
みんなが白いお骨を直接手で持って、土の中へ入れていった。
「空、ありがとう。」
納骨と読経の終わりと共に、ぽつりぽつりと雨が落ち始めた。
僕たちはあわてて墓地から下った。
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山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
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