「2015年を振り返って 山地弘純」
1月。3年ぶりに被災地でなく自坊でお正月を迎える。
ゆく年くる年は、教え子たちとの素敵な時間を過ごしたよ。
今年は新聞コラムをブログに振り返り掲載するから始まった。
過去の整理と、さらなる自己開示への一歩。
特に ↓ の第29回と30回の記事が不眠の方へ勇気を与えることができて、自分への光にもなったような気がする。
僕の体験が生きてくるとすれば、やはりここなんだろうかと思った。
2月には岐阜の病院でのスピケアの施設実習。
認知症のおばあちゃんから、見方、聞き方を越えた、観方、聴き方を教わった。
それはかけがえのない学びだった。
実習後のレポートもあるにもかかわらず、毎晩遅くまで8期生のみんなで飲み会も欠かさず、先生から 「こんな毎日遅くまでよく飲んで、それでいてその後にちゃんとレポートもしっかりやる。こんなの今までの7期生までにはなかった」 と、褒められた?よね(笑)
8期生の仲の良さは素晴らしいって☆
3月くらいから、仏教をもう一度学びなおそうと、毎朝朝勤行の後で本を読む時間を作るようにした。
再読した三井先生の著書が何度も読んおかげで、なんとかわかるようになってきた。
それとこの頃から、自我執着についての記事を、「自分なりに」「自分の言葉で」、勇気を出してフェイスブックに連載する。
賛否あるコメントが入ってきたけど、 間違ってるという指摘を恐れず書き切った。これは今思うとすごく大きかった。
恒例の小豆島親子遍路は第30回の記念の年。
習字教室
それぞれに順調に活動を行っていく日々。
しかし、4月27日。 高野山開創1200年の大行事。とても栄誉ある役目をいただいていたにもかかわらず、おたふく風邪で撃沈。
自我の肥大とか言うとる場合じゃない。タマタマの肥大で苦しむ。
ほんとに死にそうな2週間を過ごす。
5、6月。 許せない。認められない。そんな思いと向き合った時。
心が不安定だった妹が依存していた「あげまん道」。
そしてその考え方の源ともいえる心屋仁之助。
「自分勝手でいいじゃない」「わがままでいいじゃない」と声高に叫ぶ妹に対して、それでいいのか、本当にそれでいいのか、という心の葛藤と闘った。
父からはあげまん道に依存する妹を見かねて、「お前も心のことを学んでるのに妹をなんとかならんのか」と苦々しく言われ、さらに自分の問題として抱え込んでしまった。
それでも折れてみようと思えたのはスピケアを学んでいたからだと思う。
ちゃんと 自分の目で見極めようって。あげまん道のちゃみさん、沙織さんの講演を否定的にならずにうなずきながら聞いてみようって。
その結果、妹のやりたいようにすればいいって思った。
しゃべり続けるマインドと向き合った日々。
7月。 修行時代の恩師の祝賀会で、15年越しの「ありがとうございました」の思いを伝える。
「眠れないというのは本当につらいんですよ。どうか薬をもらってきてあげて下さい」
お不動様みたいに怖い幹事さんが、僕の苦しみをわかってくれた。あの言葉があったからこそ、今僕はここにいる。
今まで言えなかったお礼。また一つ、過去の忘れものにも似た思いが洗い流せた。
そして、その頃妹が戻ってきた。
「仏教じゃ私の心は救えない」
そんな拒絶をしていたかのような妹が、またしても同じ問題で傷つき助けを求めてきた時、今度の僕には受け入れる用意があった。
その深い深い心の闇を照らすことができたのは、三井先生、oshoの書物などから抽出、アレンジした観照という方法だった。
それが効果を発揮したことは、はっきりいって、とても嬉しかったよ。
精神が病んだ時、人は精神安定剤に頼る。
それに代わるものを生み出したいという僕の強い願いが、安心メソッドの「呼吸」「観照」「大丈夫」という3つの柱を立てるに至ったのだと思う。
そしてそれにタイミングを合わせるかのようにお昼寝会というひらめきから新たな企画が始まり、その一番の協力者は、妹になった。
第一回お寺へ行こうツアー
瞑想 ×昼寝 × リフレソクソロジー × 一文字書道
主催はフラワー&ベーカリーHaRuさん。
そして許せなかったものの本家を、本格的に学び始めようと思う。
やりたいことだけやる。やりたくないことはやめる。
ゲスな自分になる。
常識の逆をいく。
縛られた自分の価値観、性格を書きかえるためには、これくらい極に切り離していくんだな~って、なんとなくは理解できてきた。
夏休みは今年もたくさんの子供たちと触れ合った
城崎の温泉寺で寺子屋
善住寺 ふくしまキッズ寺っ子体験スクール
第15回善住寺寺っ子体験スクール
リラクゼーション、心を癒すこと。それは今や僧侶以上に一般のセラピスト、カウンセラーたちの方が取り組んでいる。
それでは僧侶の存在意義は? それを問い続ける日々。
そして9月4日。僕にとっては忘れられない日。
前期4日、後期4日の阿字観講習の最終日のこと。
前日までの僕は散々だった。前期の講義内容に、もう後期は辞めてしまおうかというモチベーション。おまけに風邪ひきでしんどい。
さらにもうトラウマなどなくなったと思うほどよく眠れるようになっていたのに、再び不眠で苦しむ始末。
相変わらず講習は古文の現代語訳や瞑想のやり方など上辺だけの説明に終始するものばかり。
「こんなの僕の求めてた講習じゃない。」
「こんなのじゃリアルから取り残されてしまう。」
「僧侶の存在価値なんてありはしないよ。」
僕は聞いてくれる仲間にわめき散らした。
僧侶で夫婦問題、子育てなど身近な問題に真摯に向き合ってる人がどれくらいいるんだよ。
人のことにおせっかい焼いて、自分の家庭を省みてない僧侶がどんだけいるんだよ。
「なにをそんなに焦ってるん?」
そうたしなめるように言ってくれた年配の僧侶。
僕はうめくように言葉を絞り出した。
「僕は、僕は・・・ 悔しいんです。」
自分の言葉にハッとした。
「そう、ただ僕は、自分がただ悔しいだけなんです。」
悔しい。。。
あげまん道。心屋塾。はるちゃん宮殿。
夫婦問題。子育て。そんな身近な問題に向き合い、非常識にそのほつれをときほぐしていく自己啓発系。
そんなやり方は違う。そんなのおかしいと必死に否定しようともしてみた。
でもできなかった。
悔しい。悔しい。悔しい。
妹が、同級生が、知り合いが、「あなたでは私の心は救えない」と去っていくように勝手に感じて、悔しかったんだ、僕は。
その晩僕は、みんなの前で何度も「悔しい」って言葉を吐き出した。
思えばこれで全ての下地は整ったのかもしれない。
次の日の朝、僕は意識のチャンネルが変わる体験をした。
今年の出来事全てが、この日に通じているように感じる。
過去の整理。
得ようとしてきた知識。
自分の言葉でのアウトプット。
劣等感の吐き出し。
クリアに調った時が、高野山最後の日だったんだな~と、とても感激した。
人を救おうとなんてしなくていい。
僕は僕らしい輝きを発信していこうって。
そしてこの日から、「瞑想こそ僕の生きる道」だと、実践するようになった。
「他人に干渉しなくていい。自分を観照しよう」
そう思ったんだ。
11月3日。 心がとても自由になってきた僕にとって、身体がクリアになればもう言うことないなと。
その時出会ったのがErikoさん主催のマスタースダカーによる砂丘ヨガ。
まさに必要な時に、最善な出会いが待っている。
砂丘で夕日に向かい一時間に渡る太陽礼拝。
本当に感動の体験だった。
人を救いたい。
自分の存在証明に彼を使ってきた僕が、そんなもの必要ないと気付けた時、彼は戻ってきてくれた気がする。
壮絶な危険薬物との戦いを制し、受け入れてもらえるかどうか怯えながらも、彼は善住寺に勇気を振り絞って再訪してくれた。10年ぶりのことだった。
ほんとにほんとに嬉しかったんだ、僕は。
いや僕だけじゃない。家族みんなが泣いて喜んだんだ。
彼の訪れる日を、次女の三才紐落としの日に合わせたのも、家族だって記録を残しておきたかったから。
血は繋がらないけど、間違いなく見えない糸で繋がっている弟へ。
ありがとうな。
「お寺へ行こうツアー」も、主催者が変わりながら順調に回数を重ねていく。
ここに来て、自分のブログのタイトルが 「寺(うち)においでよ」 だということが、とってもリンクしてきて、なんとも不思議な気分になった。
全て繋がってるな~って。
第二回 瞑想 × パステルアート
主催 フラワー&ベーカリーHaRuさん
第三回 瞑想 × パステルアート × レイキ
主催者 輝く女性の未来MTGさん
第四回 瞑想 × ヨガ
主催 石谷友理さん
そしてヨガを善住寺で行いたいという願いも、ついに最適な先生に巡り合えて叶うことになる。鳥取市より奈良崎真知子先生をお迎えし、ヨガ体験を行う運びとなった。
第一回 ヨガバティin善住寺
ほんとに充実した一年だった。
去年の充実度は半端なくてなかなかこんな年もないと思ってたけど、今年は軽く超えていってしまったよ。
2015年。
今年一年を一言で言い表すと 『愛の受容』 かな。
この世界は愛に溢れている。
この世界はこんなにも輝いていたのか。
それを心から感じている。
瞑想でクリアな月が見えるほどに、この世界の色彩は鮮やかになっていくって実感中。
やっぱりどこにエネルギーを向けるかだよね。
そう、「雲を払うより月を観よう」。
今年はたくさんの愛を受け取った。
来年は僕から発するよ。愛のバイブレーション。
みなさん、いろいろとありがとうございました☆
ちなみに 「2014年 一年を振り返って」 はこちら
http://ameblo.jp/anzac76/entry-11970927050.html
山地 弘純
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