9月7日は「庚申さん」でした。
60日に一度の庚申の日には青面金剛をお祀りします。
庚申の日に眠ると、3尸という人間の体内にいる3匹の虫が抜け出し、神様にその人間の罪悪を告げ、その人間の寿命を縮めてしまうそうです。
だから庚申の日には眼らず、みんなで語りあかして朝まで過ごすという庚申待ちという信仰が生まれました。
しかし徹夜で過ごすのもなかなか大変です。
そんな時助けて下さるのがが青面金剛(しょうめんこんごう)さまです。
三眼の憤怒相で、四本のそれぞれの手に、三叉戟(三又になった矛のような法具)、棒、法輪、羂索(綱)を持ち、足下に二匹の邪鬼を踏まえ、両脇に二童子と四鬼神を伴う、大変強そうな仏さまです。
両手足に蛇が巻きついているのも印象的です。
青面金剛さまに手を合わせ、3尸が体内から出るのを押さえていただきます。
オン デイバヤキシャ バンダバンダ カカカカ ソワカ。
とても難しい真言です。
舌をかんでしまいそうです。
とても唱えられないという方は、「南無青面金剛」とお唱えいただいても結構です。
こうしてお祀りすることにより、病魔を退け、健康長寿のご利益をいただきます。
またこの辺では、農耕の仏さまとしても信仰されています。手が6本ある青面金剛さまのお力におすがりするのです。
逆に6本の手は悪い方にも影響を及ぼします。言い伝えでは、庚申の日にできた子供は「大泥棒になる」とも言われています。
ですから夫婦の営みも慎めとのことです。
「慎めば良し。慎まなければ悪し。」
これらのことをふまえ、全ての身を慎む日といってもよいでしょう。
どうか青面金剛さま、体内の悪い虫がおとなしくしていますように。。。
青面金剛さまの掛け軸
豊作を祈り7種の野菜料理。
白壁の蔵が建つように豆腐1丁。
庚申さんは丸いものが好きらしいので7種の丸いパン。
7という数字は申から虎に変わるまでの7刻の間は
祀らなければならないことに由来するとのことです。
お供えした花は、次の日に柿の木にくくりつけます。
実の成る木にくくりつけると、豊作になるそうです。
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山地 弘純
住職
真言宗のお寺『善住寺』の住職。瞑想誘導、心の相談、陰陽統合セッション、カウンセリングなど心の寺子屋としての活動に力を入れる。夏休みの寺子屋体験、春休みのお遍路体験など、子供たちの集まる企画も大人気。大人も子供も笑顔をいっぱいに表現できるフィールドとしてお寺を活用していくべく邁進中。ブログは自己の気づきを綴る中に、生き方のヒントとして発信している。
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