お線香は気持ちを込めてお供えしてください。
3本立てるのが好ましいのですが、それ以上の気持ちを込めた数字があるならば、それでもかまいません。
気持ちを乗せたお線香の煙が、透明な空気の中をゆらゆらと上っていきます。
僕はやはり3本お供えします。
僕はこんな意味づけをしてお供えしています。
毛利元就の3本の矢の教えをご存知でしょうか?
毛利元就は3人の息子(毛利輝元、吉川元春、小早川隆景)を集めて言いました。
「この一本の矢を折ってみなさい」
3人の息子たちは簡単にその矢を折りました。
「それでは今度は3本まとめて折ってみなさい」
3人は必死に折ろうとしましたが、結局誰もおることができませんでした。
元就は3人の子供たちに言いました。
「このように一本の矢はもろく簡単に折れてしまうが、3本合わさるとこんなにも強くなるのだ。同じようにお前たち3人も、仲たがいせず力を合わせれば、必ずやお家を守っていくことができるだろう。」
これが3本の矢の教えです。
多分みなさんもこのお話を聞いたことがあるでしょう。
僕は3本の矢の教えをイメージしながら、線香に自分と衆生(みんな)と仏様の命の三身を見立てています。
3本の線香から出た白い煙が一本になって空へ昇っていきます。
三身平等って言葉で言われてもよくわからなかったけれど、この線香の煙から、三つの命が一体になっていく姿を見るのが、僕は好きです。
いのちは一つ。
一人じゃない。
守られてる。
そう感じて、手を合わせます。
自分のいのちと、他のあらゆるもののいのちと、仏様のいのち。
一緒なんだ。
それを感じながら生きていければ、きっと僕自身強くなれるはず。
そう、三本の矢のように。
なくなったご先祖様。
いつも一緒にいてくれてありがとうございます。
やがて一筋の煙は、空気にとけて見えなくなります。
見えない命に届くお線香の煙。
ロマンティックで、素敵だな~って、僕はそう思います。
山地 弘純
最新記事 by 山地 弘純 (全て見る)
- 兵庫県新温泉町飲食店テイクアウト情報☆ エール飯にご協力を!! - 2020年4月20日
- うちは現在アナ雪ブーム真っ盛り - 2020年2月20日
- 仲間が琴浦町にある「東伯発電所」の壊れた風車の視察をしてきてくれました - 2020年2月19日