「副住さん、お願いがあって連絡しました。」
鎌田先生からお話をいただいたのが4月9日。
「セルフイメージがあまりにも低い子どもたち、そして保護者の方々に是非にみていただいて自分の生まれてきた意味やその素晴らしい価値についてわかってほしいという願いを込めて、自主上映映画を開催したいと思っています。一緒にやっていただけませんか。」
NGO懐で行った被災地炊き出し、先生の実家の法事、夢が丘中学校でのいのちの授業など、最近になって一気に交わった先生とのご縁と、同じ方向へ向っているという共感。
僕が断る理由などなかった。
むしろ僕にとって大きなものをもたらすであろうという想像が、頭の中で膨らんだ。
新温泉町の子どもたちの自己肯定感の低さがアンケート結果によってわかったと先生から聞いていた。無気力な子どもが増えていると。
僕も近年気になることがあった。新温泉町の自殺率が県下トップクラスだということだ。
文部科学省の調査でも、日本の子どもたちは学力が優秀なのに、「私は価値のある人間だと思う」「自分が優秀だと思う」というッ項目に対して、ものすごく低い値を示しているらしい。
それに対して他の学力が低い国でも、それらの項目に高い値を示し、自分に価値を見出している。
僕も同じだった。
自分なんていなくなっても世界は変わりはしない。
自分なんて無価値な人間だ。
ずっとそう思ってきたから・・・。
「言葉の力よりも感情に訴えかけないと人は変わらない。潜在意識にね」
その先生の言葉が、今僕が学んでいるところに繋がった。
あ~やっぱりそうか。
夢千代。
夢が丘。
夢つばめ。
たくさんの夢が付く、夢のない町。
いや、夢のある場所にはある。
デザイナーとして羽ばたく岡本くん。
ビーチサッカーなどスポーツで地域を盛り上げようと頑張っている森田さんや朝加くんや村尾くんなど。
各種イベント司会などで大活躍の谷口さん。
そんな方々の生き生きとした発信には勇気をいただいている。
僕にこの町にできることはなんなんだろう。
生きている人に訴えれることはなんなのだろう。
僕はこの町のリアルと、全く繋がれていない・・・。
もちろん法事や葬儀も大切な儀式だ。
しかし「死」を生き生きとした「生」に繋げる作業を、僕はしていきたいと思った。
「一緒にしていくメンバーとして誰か紹介していただけませんか」という鎌田先生の言葉に、まっさきに思い浮かんだのが巽さんであり、そして巽さんから乙野さん、松本さんと広がっていく。横川君とも繋がった。
僕も含め、みんな何かしら抱えている。だからこそ、自分に返ってくる波を揺り起こすこのイベントはとても魅力的なものだった。
保健室発の子育て理論でみんなをぐいぐいと引っ張る鎌田先生。
イベントに長け、会場の安全や機材設置などに尽力してくれる横川君。
チケットやお礼状などの事務を情熱的かつ女性らしい配慮でこなしていく巽さん。
ポスター作製フォローや司会進行など穏やかな優しさを振りまいてくれる松本さん。
本職のお金の管理やさまざまなチェックポイントを拾い上げてくれる乙野さん。
ほんとにみんなで補い合えるとっても素敵なメンバーが集まれたな~と思う。
映画の内容は、とても心に響くものだった。
自主上映して、よかったな~って思う。
生まれて来ただけで素晴らしい。生まれてきてくれてありがとう。
こういうことを口先だけの言葉ではなく、心の底から感じることができたなら嬉しいな~って思う。
山地 弘純
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