今日は「きらめ樹」の活動をしている和田康平くんと江美子ちゃんに神戸から再びお越しいただいて、山を実際に下見に行きました。
「きらめ樹」とは皮むき間伐のことです。
今日のために町役場から名寄帳と、森林組合から山林地図をいただいてきて、それを頼りにお寺のすぐ左上にある山へ向かいます。
昔は久斗山峠へと続く道があったということでしたが、倒木が塞いでるわ、草木が覆い茂ってるわで、なかなか大変。
臨月のお腹をした江美子ちゃんや両家の子どもたちも参加したかったのですが、山の入り口すぐにUターンです。
結局、僕と康平君との二人で登りました。
最初はどうなるかと思ったのですが、山の中に入るほどに空洞化してるものなんですね。
なんとなく道らしいところを進むことができました。
尾根まで登ると平らで安定して居られる場所もあって、そこで二人で木々を見上げたり、地面を見たりしていました。
思ったよりも下に草や雑木が生えていて明るい場所でしたと、康平くんの印象。
それでもより木を生かすことができるように、きらめ樹をやりたいとも思ったようです。
僕もまずはこの場所から「きらめ樹」をスタートするというのはとても嬉しいことだなと思いました。
僕たちは今、新温泉風力発電の計画見直しを求めて「いのちをつむぐ会」を結成して活動をしています。
でもその本当の目的は、ただの風力発電反対グループではなく、自然保護活動のグループでありたいという想いを抱いていているんです。
反対に向かうエネルギーは、時にとても嫌な殺伐とした気持ちになることがあります。
自然保護への賛成に向かうエネルギーは、とても温かなフィーリングを与えてくれるのです。
僕はこの「きらめ樹」は、いのちをつむぐ会のコンセプトにぴったりの活動だなと思いました。
自分たちが山に入って、実際に木々を見て、自分たちで残す木と命をいただく木を選木し、自分たちで皮をむき、そして乾いてから自分たちで間伐するのです。
素敵だなって思いません?
その間伐によって光が入り、残した木は成長し、地面に草が生え、雑木が育っていく。
それが間伐して一年もすると目に見えてわかりますと康平君は目を輝かせながら語ってくれます。
これは、災害にも強い保水力のある山を、自分で作っていくんだという取り組みでもあるのです。
それにしてもすぐそばにいながら、こんな場所まで初めて来ました。
そして初めて木の状態を見ました。
陽に当たらない木の下の方の枝は枯れています。
外から見ると青々として見えるのに、中から見ると案外薄々としているのがわかるのです。
それでも康平君はここは結構明るくていい場所ですねと言ってくれました。
もっともっと暗くて草一つ生えていないような場所もあるのだそうです。
二人で今度は反対側から下りました。
最後は結構高い所からツタを持って後ろ向き足をかけながらエイっと体を宙に落とします。
足場がほぼないのでずり落ちてターザン状態です。
ほんと一瞬怪我するんじゃないかとよぎりましたが、ツルがピンっと張ってくれて、体をふわっと浮かせて命綱になってくれました。
二人ともツルが切れなくて良かったな〜と、かなりビビりながらも無事地面に着地しました。
振り返ってみればかなりドキドキしたなかなかない体験として残っています。
山椒のいい香りがしました。
後で親から聞いたのですが、マムシが近くにいると山椒の匂いがするとか。
こわ~っ。
その周辺もぶらぶらと歩いて、この辺りの下見を終えました。
もう正午を回ったので、子供たちも連れて腹ごしらえに。
そして、食事を一緒にとりながら、今後のことをいろいろと話し合いました。
その結果、いよいよこの場で「きらめ樹」をしようということでお互いに合意し、進めていこうと決めました。
詳細はお待ちください。
その時康平君から、いのちをつむぐ会の「みま森」発行などの活動への助成として金一封の「お氣持ち」をいただきました。
ほんとに嬉しかったです。
彼の中で6月に会った時に「風力発電ができても」といったニュアンスで話をしてしまったことが、引っかかっていたようでした。
僕たちが本気でそれの見直しを求めて活動しているのを投稿を通じて知り、みま森も全部読んで、自分のあの時の言葉への後悔と、改めてそれを応援したいという気持ちが湧き上がったということを、彼はほんとに真摯に話してくれたんです。
僕も自分の想いを話しました。
彼の言葉からそんなニュアンスなんてちっとも感じていなかったこと。
そしてなにより、僕はその「反対するだけじゃ何も生まない。じゃあお前らは何をする?」という問いかけに対する回答として「きらめ樹」を考えていること。
「きらめ樹」はほんとに素敵な活動だと思ってるということ。
それは、お互いの想いを語る素敵な時間でした。
ほんとに素晴らしいタイミングとフィーリングで巡り会えたなと、感激するような出会いです。
自然保護を行動に移したいけどどうすればいいのかわからないと燻っている皆さん、ぜひ「きらめ樹」を一緒にやりましょう!!
山地 弘純
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