食事をして40分ほど休んでから、午後の瞑想へと入りました。
食事から間もない時間設定はベストではありませんが、それでも大丈夫だと自信をもって行いました。実際に瞑想に入るのは1時間以上経ってからになります。
まずいつもの如く「観照」を伝えました。
とらわれている思考やネガティブな感情などを客観的に温かく見守ってやることで、心が風のように流れ、「過去」から「今」にすることができるメソッドです。
この観照ができるようになると、自分自身を空っぽな宇宙のパイプにすることができるはずです。
なぜ客観的自分を見る必要があるのかは、指を渦巻きに上下するワークから、視点が変わると世界が変わることを知ってもらいます。
これは今心屋さんなどが常識の逆を行くということで視点を変えて、世界を変えようとされておりますが、我々のアプローチとしては、主観から客観への意識の変成で行います。
主観をもったままの客観視ではなく、真の客観へと繋いでいくのです。
するとほんとに世界が変わっていきます。
まずは10分ほど阿息観を行ってもらいました。
まず塗香で身体を清めます。
それから調身、調息、調心です。
身口意の3つの体、つまり肉体、気の体、そして意識の体を宇宙に繋ぎます。
この3つが一致しているかどうかは、日常生活においてもとても大切なことです。
例えば、「身」はやっていること。
「口」は言っていること。
「意」は思ってること。
言ってることと、やってることが違う。
思ってることと、やってることが違う。
思ってることと、言ってることが違う。
そうなると自分に歪みがでてきます。
本音がわからなくなったり、正直でいることとはどういうことなのかわからなくなってしまいます。
「身」と「口」と「意」を繋ぐこと。
しかも濁りのない、クリアな状態で繋ぐこと。
ここにアクセスしていくこと、大宇宙に繋げていくことを、「三密行」といいます。
多分ここに繋がることが、人類すべての永遠の「夢」なのだと思います。
きっと忘れているだけなんですね。
いつもは阿息観、つまり呼吸と観照によって無思考でリラックスした自分を作り出すところまでで終えるのですが、今回のメンバーはその先を伝えていいと思った方々ばかりだったので、ついに月輪観へ進みました。
仏日の影 衆生の心水に現ずるを「加」といい
行者の心水 よく仏日を感ずるを「持」という。
弘法大師のこの言葉を、瞑想で実践していきます。
心の中に月を観じ、それを大きく広げます。
自分の宇宙の限界まで包みこんで、それを見守ります。
くっきりとした月が見えたとき、意識のチャンネルが切り替わったような感覚になることがあります。
意識が月を見ているうちに、その照らしている仏日(太陽)そのものに切り替わるのかもしれませんね。
完全なる客観に繋がるのだと思います。
参加者さんから素晴らしい質問がでました。
「目を開けていると、とても美しいお月さまがイメージできます。でも目を閉じると見えないんです。」
ほんとに、その通りなんですよね。
僕もそうです。目を開けていると鮮やかな満月が目の前に現れます。そしてその他の参加者の皆さんも全員そうでした。
なぜ心の中では見えないのか。それは心の中が混沌としているからなのだと思います。
目を閉じて浮かべるお月さまはいつも霞がかかっていて、なにか他の映像がびりびりと邪魔をしてきます。うまく円も統合しなくて、いびつな形になることもしばしばです。
そしてすぐに消えてしまうのです。
それでもめげずに月を作り直し、やり直しを繰り返します。
そしてとてもくっきりとした美しい月が心でイメージ出来た時、瞑想は信じられないほど深い境地に入っています。
僕の場合は目を閉じたまま二つの眼を合わせることで、平面の月が立体的に浮かび上がってきます。球体になってくるのです。
皆さんは隠し絵を御存知ですか?
目の焦点を交差させることで隠された絵が立体的に浮かび上がってくるものです。
そう、あんな感じになるんです。
だからそんな瞑想をしてどうする。
そう思われる方もあるかもしれませんね。
たとえ意識の変成にまでたどり着けないとしても、クリアな意識に繋がるということは、前向きに生きようという力が湧いてくるものです。
生活の中での、思考も感情も冴えるはずです。
「今日は足の先から頭の先までスカッとしました。」
そんな感想を参加者さんからいただきました。
僕が思うには、女性はその性質上、はっきりとした月の形にフォーカスすることが難しいでしょう。
そして男性はその性質上、月の光や輝きを感じることが難しいでしょう。
ドロドロとした思考や感情に溺れている方は、一緒に瞑想しましょう。
原因究明に主眼を置きません。今なりたい自分、クリアな自分に意識を向けていきます。
「雲を払うより、月を見よう。」
山地 弘純
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