9月1日、「第四回 きらめ樹」を開催しました。
初めての日曜開催ということで、大人より子どもの数が多い、ワイワイキャーキャーと甲高い声が森にこだまする、とりわけ楽しいイベントになりました。
自然の中で遊び、自然と共に生きることを思い出し、自然の恵みに感謝し、人の創りあげたものはきちんと自然に還し、自然のサイクルの中に生きること。
そんなことを強く感じた一日でした。
きらめ樹とは「皮むき間伐」のことで、女性でも子どもでもできる、全員参加型の森林再生プロジェクトです。
きっちりと循環する原生林とは異なり、人工林は手入れが必要です。
杉や檜などの針葉樹林は成長とともに間伐をしてやらないと、地面まで光が届かず草も生えない痩せた大地になってしまいます。
また樹々の間隔がないことで、それぞれの樹が成長するのを妨げあってしまうのです。
間伐をすることにより、大地は再生し、森は蘇り保水力があがり、川の水量があがり、分解した豊富な栄養源を運び、海にまで大きな恵みをもたらします。
さらに、大雨による自然災害が頻繁している昨今ですが、土砂崩れなどの災害に強い森へと変容もしていきます。
すぐ目に見える効果とすれば、樹々の足元に草が生えてくることや、数年もすれば新しい小さな川が生まれることもあるそうです。
とはいえ、もはや自分たちのいない500年後の未来の再生した森をイメージして、今自分たちにできること、今自分たちがやりたいことをするのが、このきらめ樹という活動の大きなビジョンなのです。
アマゾンの原生林が大規模な森林火災によって失われているというニュースが報じられています。
今現在も燃え続けているというのです。
地球の環境へと多大なる影響を与えることになるという「地球の肺」といわれるアマゾンの森の消失。
これが天災ではなく、人災であるらしく、とても悲しく悔しい気持ちにもなります。
とはいえ、この出来事により、たくさんの人たちの意識が目覚めようとしているとも言われています。
僕たちは直接アマゾンの森に対して何もできないかもしれないけれど、今自分たちの目の前にある森に対して、愛を注ぎたいと思います。
今回、皮むきシーズンの終わるギリギリラインの日程ということで、「剥けるかな」とやや不安に思っていましたが、おかげさまで無事に剥けました。
前回ほど思いっきり剥きあげて皮にぶら下がってブランコとまではいきませんでしたが、それでも綺麗に幹回りは一周剥けてツルツルになりました。
「ほら、冷たくて、甘い香りがする」
そんな子どもの声もありましたが、確かにひんやりした手触りと、なんとも心安らぐいい香りがしました。
これで今シーズンの皮むきは終了いたしました。
シーズンオフにはまたお話し会や選木体験は行う予定です。
今回もお一人新たな出会いがありました。
ほんとに少しづつですが、活動の広がりを感じられて嬉しかったです。
皆さまこれからもどうぞよろしくお願い致します。
当日タイムライン
12時半~13時 受付
今回はお昼をまたがず、午後から開催という初めての試み。
13時 山に向かい出発です。
小雨がちらつき始めたので、濡れてもいい前提の人たち以外は、合羽を羽織りました。
墓地を通り過ぎたら、山の入り口です。
「お邪魔しま~す」という挨拶をして、いよいよ入山します。
険しい道のりです。
それでも子供たちも楽しみながら、みんな無事に目的地に到着です。
荷物はシートの下に隠して雨除けです。
今回もナビゲーターの和田康平くん、育児をしながら、みんなを導いてくれます。
早速ゾーニング地点の木の本数と断面積合計を調べるため、役割分担です。
計測係はメジャーとチョーク。
記録係は記録表と電卓。
あなたがいてくれる、それだけで係。
きつい傾斜の中、計測係たちは樹の周長を計っていきます。
斜面の上側に立ち、地面から120センチメートルの辺りをメジャーで測ります。
幹に番号を書き込んで
幹周りの太さを測ります。
それを聞いて周長をメモした記録係たちは、今度はそれをもとに断面積を計算します。
そして全ての断面積を足して、合計値を算出するのです。
そして選木の時間。先程算出したデータをもとに、みんなで考えるのです。
どの樹を残すのか。どの樹のいのちをいただくのか。
いつものごとく、康平くんはここにゆっくりと時間を使います。
う~ん、5番かな~、6番かな~。どっちを残せばいいかな~。
この二本はどちらを残すのか、最後まで悩みました。
ようやく意見がまとまりました。
選木が終わり、残す樹にリボンテープを巻いていきます。
みんなで協力して結んでいきました。
三女も張り切って斜面を上っていたのですが、
突然の大泣き。 ユウレイ蜘蛛が体を這い上がってきたんだそうです。
ここで休憩に入ります。
結局雨もあがって、蒸し暑さだけが残されました。
お茶がおいしい~。
泣き止んでます。よかったよかった。
ここで「お酒」と「お米」と「お塩」の出番です。
皮むきする樹に向かって、いのちをいただく儀式を行いました。
いよいよ皮むきに入ります。
まずは鎌で縦に何本かの切れ目を入れるのです。
それを手がかりに、竹べらと木づちを使って、カンカンコンコンと木こりになります。
子どもたちも
大人たちも
一緒になって森の中に音を響かせました。
僕も一緒だよ☆
なんとも気持ちいい時間が流れます。
あ~よかった。ホッとしたね。
多少は剥きにくかったけど、ちゃんと剥けてます。
飽きた男の子二人は、遊びで意気投合。
お尻を泥んこにして自然のすべり台でひたすら遊んでました。
そこに三女も恐る恐る混じらせてもらったね。
汚しても、いいんだよ☆
さて、みんなで皮を手にもって剥き上げます。
お馴染みの掛け声で、
心を合わせました。
レッツ~、きらめ樹~!!
ま~上までは剥きあがらず、途中で切れましたけどね(笑)
とはいえ綺麗に一周は剥けているので、ちゃんと水分は抜けるだろうということでした。
剥いた皮は折りたたんで残す樹の根元に置いておきます。
内側に折りたたむのは、滑らないようにということだそうです。
「ほら、冷たくて、甘い香りがする」
ゾーン内の皮むきが全て終わると、今度は残す樹の下に集まり、みんなで手を繋ぎました。
直径3メートルってちょうどこのくらいかな。
みんなが500年後のこの樹の姿をイメージしました。
日の光が入る明るい山の中に大きくそびえ立つ巨木の姿を。
最後に集合写真です。
「私たちは光の使者。レッツ~、きらめ樹~!」
時間が少し押しちゃったけど、皮むきの終了です。
樹の切り株の上に乗って、
ト~ッ!!
さ~気を抜かずに帰ろう。
お尻が泥だらけだ(笑)
三女も(笑)
こんな悪路も、もう慣れたもんだね。
きた~く!
お疲れ様でした~。
女神たちを労り、肩をもむ男神たち。
親を見て育つ子の姿かな。
みんな正座してテレビを見ています(笑)
名残惜しいけど、またね~。解散。
(第4回きらめ樹、完結)
【過去のきらめ樹記事】
◎皮むき間伐「きらめ樹」というワクワクの活動を引っさげて女神がうちにやってきた
https://ameblo.jp/anzac76/entry-12398761077.html
◎ 『第一回きらめ樹☆お話会と選木体験会』大成功!~私たちの想い描く森の500年後~
https://ameblo.jp/anzac76/entry-12422213989.html
◎ 『第二回きらめ樹お話会と間伐体験会』~この子のいのちを塔婆にして生かしたい~
https://ameblo.jp/anzac76/entry-12466029695.html
◎第三回きらめ樹☆』~選木に皮むきにお昼ごはん。山の中で過ごした一日~
https://ameblo.jp/anzac76/entry-12490559974.html
山地 弘純
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